ざざぁんと、そんな音が迫る場所で一週間前、私は辿り着いた。
道がないので少々戸惑ったが、冷静になればそこが何処なのか すぐに分かった。
いわゆる、無人島というものだろう。
全く。
私としたことがこんな何もない土地によく吹き飛ばされるな と、
自分で自分を責め、自分の不運に少々納得した。
それにしても と私は一人呟く。
私が1週間 いつも見ている、上の方向から郵便用であろう手紙をくくりつけた鳥が飛んできて本当に助かった。
手紙が上から来るということは人が居るという証拠だ。
その後 その鳥は下の方向へと飛んでいってしまった。
とりあえず、進む方向は分かった。
要は上に行けばいいのだな。
そう考えて、今日 日柄も良いのか浅瀬を上にたどりながら歩いていった。
上へ上へと行くうちに変な森に入っていってしまった。
私の足元の周りには 毛むくじゃらというかなんというか。私が見たこともない変な獣が居た。
しかも奇妙な鳴き声だ。
「ナー、ペルク!ペルク!」
「ニ、テミ????」
「ニ、プレチ??」
はっきり言うが、本当に分からない。
途方にくれていた時 後ろから声を掛けられた。
「えっと・・申し訳ありません。大丈夫ですか?」
「大丈夫というよりも・・・さっきから意味が分からないのだが・・」
「・・分からなくてもよろしいと思いますよ。ある一匹のパブパブは警戒してるし、ある一匹は友好しようと必死だし、ある一匹は食べ物を貰おうとしているし・・」
「ほう・・この毛むくじゃらの言葉を理解しているのか」
「パブパブ!!」
「パブパブ!!」
「パブパブ!!」
なにか非難されたような気分になったのは何故だろうか・・。
「えっとこの子達、パブパブの民というんですよ・・。ですから・・その・・毛むくじゃらという言葉は止めてくださいね?」
なにがともあれ、この存在を知った私は この森の近くに町があるかと聞いてみた。
「ええ。ここから北にいくとリプという町があります。そこからシュークという港町まで船が出ているようですよ」
「有難う。感謝する」
いえ と彼は言った。
「そういえば名前の方を名乗っておりませんでしたね。私はベイトといいます」
よろしくです とベイトはぺこりと頭を下げる。
「有難う、ベイト。私の名はカイルという。この恩恵は忘れないよ」
そう言って軽い足取りで 森を出て行った。
目指すは 北。
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