ざくざくという音が森の神殿のような建物を反射して響く。

「本当にこれ、フェアリーが書いたのかしら?」

「しらないです。でも宛名の所にはきちんとフェアリーさんて名前が・・・」

「そもそも、フェアリーって名前ないのかしら・・・」

「そこまではシャルは知らないです〜」

一人はまだまだ子供っぽい少女・・光の神殿の神官を勤めているシャルロット。

ふわりとしたホワイトローブをきっちりと着、ぼこぼこの道を歩いていた。

もう一人は髪が長く、後ろに縛ってある女性 リース。

しかし、その姿とは裏腹にいざ戦闘になると物理攻撃を仕掛ける。

「というか・・誰でも良いからここの清掃をきちんとして欲しい・・・」

「そんなこというのなら、あのアークデーモンにでもいえば良かったんじゃ・・・」

「なんか言ったかしら?」

「なんでもないです〜・・・」

そう。

ここに来るのは今回で3度目。

1回目はフェアリーと共に。

2回目は全てを闇に還し、魔界を創りあげようとした強大な力を倒すために。

そして・・3回目の今回はある一つの手紙によって。

『リースへ また大変な事が起こったからフラミーでマナの樹まで来て頂戴!』

ここまでの文章はよかった。

だがその次の一言が問題だった。

『真実は異世界にあり』

「この言葉・・気になるなぁ・・」

「異世界・・?魔界の事です〜・・?」

「そしたらまたあのアークデーモンが復活したってことになっちゃうでしょ」

「でも・・」

「なんで・・」

そう何故この二人だけなのか? 何故もう一人の仲間、アンジェラに手紙がいかなかったのか?

「なんで私たちだけなの!!」「何で私たちだけです〜!!」

それが疑問であり、不快であった。

とにかく手紙に書いてあったとおりにマナの樹の目の前まで来た二人。

そしてフェアリーが居た。

「フェアリー!!」

「フェアリーさん!!」

しかし、そのフェアリーは何かが違っていた。

何故かぶつぶつといっていたのだ。

それは・・・魔法の呪文。

そしてそこに異世界に通じる黒い亜空間が出来た。

そして二人はそこに吸い込まれてしまったのだ。



「・・・・ふぅ・・・」

そうフェアリーは溜息をついた。

否、それはフェアリーではない。

偽者のフェアリーは「こんな感じでよかったのでしょうか?ユグドラシル様」と目の前の大樹に言い放つ。

『とりあえずこんなもんでいいでしょう。にしてもコアさんも大変だよね』

小さな竜のような樹の一部の枝のようなものがくりくりとした瞳でそういった。

「ですよねぇ。さらにいうと貴方と同じ始祖神で光属性で強いと噂なのに、どうしてここまで迷惑かけるんでしょうか?」

『うーん、そうだねぇ。まぁあの子はメンタル面が微小に弱いというかなんというか・・・』

「そうなのですか」

『とりあえずこれでこちらの依頼は終わったから、後はあの二人組みが無事に帰ってくるのを待つだけだね、レイトネリア』

「そうですね」

さわりさわりと大樹はそよ風に揺れた。



* * * * * *



「・・・っ・・」

ロックは気を失っていたが、何とか目を覚ました。

そして辺りを見回すが・・・森 森 森。

「ティナ?ミント、バルハ・・・クルル!!皆・・・皆どこ行ってしまったんだ!」

そう言って慌てて、辺りをしっかりと見回した。

その時だった。

「ぐえっ」

上から何かが落ちてきて、見事 ロックの背に当たった。

その衝撃で一気に地に伏せる。

「ひぇぇぇ・・ここどこです〜」

「・・フェアリーに飛ばされたみたいね・・。一体ここは・・?」

疑問と不安が二人を襲っていた。

が。

下にいるモノに気付く。

「ど・・・どいてぐれ・・・ぐるひぃ・・・」



*TOP*       *Next*      *Back*