「報告いたします。赤き竜、レッドドラゴンの討伐隊 無事に帰りました!」

勢いよく宿屋に入ってきた一人の兵士。

そして、ある老人のような人に報告をした。

したが、哀れみな言葉を口にしたのだ。



「しかし・・・死亡が確認されたのは5人だと・・」

「そうか・・・」



老人は、俯いた。

「・・これからこのギルドはどういたしますか?

このまま、竜狩りしていてもこちらの負傷や死亡が確認されるだけです!

対人ギルドのように人と人との戦いには燃えないし、

その技術すらない―」

「その技術はきっとある。だが・・・」

「ですが・・?」

「・・・・・・燃えるような戦いが無いだけだ」



だが。

一つだけ見つけたのだ。



このギルドが復興できるほどの相手を!!







Godius外伝  〜紫龍編〜





















寒い、寒い極寒の地ハイロック。

-30度を越える事もしばしばあるこの地は「山」と呼ばれる「大山脈西部」、金赤と呼ばれる「ゴールドレッド半島」などの

高レベル狩場の拠点地でもあった。

そこではある集団が毎週恒例の集会を始めようとしていた。



ギルドと呼ばれるこの集団は「紫龍」と言う名。

殆ど・・否、全くといっていいほどの無名のギルドだが、対人戦を中心に後に活躍するであろう只今上昇中のギルドでもあるのだ。













「Σ(゚Δ゚*) ウォッ!俺一番♪」

そう言っていつもの飾り木の側に走っていくのは明るい緑のもさもさ。

そして、その後を付いてきたかのように、麗しき天然が扉を景気よく開けた。

そして明るい緑のもさもさを見、一言。



「ア・・・またレタス一番かよ」

「なんか文句あるか (▼凵・) ケッ!」

「?(^ー^; )"~サア?」

そう言って天然は あさってのほうを見つめる。



「ちゃおぉぉぉ♪」

そう言って扉を開かせて走ってきたおさげ娘、純肌粋(じゅんきすい)。

このギルドの長である。



「おんぴぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

そんな純にひしっと抱きしめる天然。

「?!(・◇・;) ドウシタノ?」

「レタスが苛めるの;」

「レタスめ・・・」

じろり と緑色のもさもさを睨み付ける純。



そんなもさもさはというと・・。

「♪〜 <(゜ε゜)>」

と知らぬ振りをしているが。





そんなレタスが調子こいていた刹那。



ばったぁぁぁん



「はぁはぁはぁはぁ・・・・・・・・[壁]/・x・)・x・)ノチャオ♪」

息苦しそうなそんな声で挨拶をした紅いポニーテールの娘。

その娘には一際目立つ猫耳がついていた。

「猫、遅いぉ」

「ずっと聖でレア狩りしてた(*'ー'*)ふふっ♪」

「この時間は集会だぉぉ!!!」

「(´;ェ;`)ウゥ・・・」

そんな天然のお叱りを受け、ちょっとだけ泣きそうな猫。



そんな中、どんどんと人はやってくる。



「むはぁ・・・いろいろやってたらこんな時間になった うぇ」

元ギルド長 vjamvvの片割れ クヌ子。



「つとむの所為にしておこうっと」

「_| ̄|○」

戦略・Pスキル共にギルド全体でトップの片羽のお業。

そしてそのお業にいつもついている つとむ・・・いや、あとむ。



「(#´ー´)旦 フウゥゥゥ・・・」

時間は過ぎてるのに対し、余裕な笑みを漏らす アロワナ。



「貞子登場!!」

「ぇ━(*´・д・)━!!!」

そういって現れたのは、自称ギルド内アイドルのさだこちゃん。

ちなみに エー といっているのはこれまた自称の天然だったりする。



とりあえず、だいたい揃った所で・・



「集会始めます」



そう言って、天然は課題を出した。



「えっと・・・Red Hunterって所から、模擬をしたいと言われました」

「「「「Red Hunter???」」」」

「ウ・・ ウン(・_・;)」

アロワナはすぐに調べ始めた。



「Red Hunter・・・レベル90のがいるね・・・

ギルドランクは・・同じぐらいかも?」

「(´ρ`)ヘー  じゃあいいんでね」

と軽く言う ギルド長、純。



だがそこには落とし穴が待っていた。



「あのー・・・・」

言い辛そうな天然。

「(っ'ー')っナニナニ?」



「レッドハンター・・・明日模擬が良いっていわれたんだけど」





「Σ(^∇^;)えええええ〜」

「凸(`△´+) ナンダト!!」

「Σ( ̄ロ ̄|||)なんと!?」

「(; ̄Д ̄)なんじゃと?」

「Σ(='□'=)ウッソー!?」

「ほんとだおwwww」



もはや笑うしかない 一同。



しかし、やる気はすでにおきていた。

「突発かや」

「でもLV90のがいるっけ?」

「そんなの多分倒せるよ」

「その時はその時だ」

「いいんでね?」



「じゃあ・・・模擬 明日で了解しちゃってもいい?」

「うぃん」

こくり と純は頷いた。





























「模擬の準備」は重要な項目である。



これの機を逃すと中途半端な状態で模擬に出ることとなり、

模擬を申し込んできたギルドに対して失礼だろう。







ということで。見本として 紫龍の場合の・・模擬の準備。









昨日。

突然 「明日だ」と言われた模擬。

それにもめげない紫龍の人々は翌日・・・模擬当日に準備をし始めた。



夕方のことだった。





「葉っぱだお〜」

そんな声が 首都ミリタードに響き渡った。



葉♪。

ギルド紫龍の弱小錬金士。

まともにレベルも上げず、ただただ成功率50%という錬金復活を作り続けている。



そんな彼女に熱い視線で見つめているのは・・・

「ぉ!葉オンピ」

紫龍のチーパオ族の一人、乙える。

「ちょっと頼みごとがあるんだけど」

「(っ'ー')っナニナニ? 」

乙えるの頼み事に期待する葉っぱ。

しかしギャンブル的成功率を誇る

葉っぱにとっては最悪な一言が首都ミリタードの夕焼けに溶け込んだ。



「プッカツ30個つくってくれ」

















「ありあとね、ほんとありあとね」

ハイロックの寒い夜。

外は、雪が舞っていた。



ぺこぺこと何度もお辞儀をしている天然がそこにいた。

誰に対してかと言うと・・・?

「はよ、錬金士つくればいいのに」

辛口な、葉♪の姉 花♪。

「おんぴ、いっつも辛口やね」

「辛口(゚д゚)ウマー?」

「(( ̄_ ̄ )(  ̄_ ̄))いいえ」

即座に拒否をする天然。



そんな時だった。

「o(~o~;):ハァハァ・・!!」

「アロ、遅いよ!!」

「ヾ(TДT;)))).....マッテー!」

アロワナ、お業、あとむ、おゆきである。



4人は何をしていたかというと。

こんな時間まで 今紫龍で流行の1vs1をやっていたという。

熱く燃えたため、錬金物もかなり消費が多い。



ということで花オンピに。

「オ・ネ・ガ・イ♪(・c_,・`人)☆'・:*:.。.:*:・'」

「ヾ(´▽`*)ゝあーい♪」

チーパオ族の一人、おゆきの可愛さ(?)に即座に錬金物を注文し、

それを作り始める 花オンピ。











「そういえば、場所取りって誰かやってるの?」

お銀に問う、チーパオ一族の一人 猫。

「うぃん、私がやってる」

「ほほぅ、じゃあもうすぐ時間だから誰かくるかもね」

「うぬん」

そういって染め粉で赤から紫に変える猫。



「じゃあ行ってくるかな!」





























そして夜・・・。

紫龍が集結した。



マスターの純。

鳥な人生一筋ではないアロ。

冷静な態度のお業。

ブンブンしたいが為にキャラ変えした、ありたま。

孤独大好きなトラブルメーカ的な存在 クヌ子。

己を弱いと言っているお銀。

お業のサポート君、ととむ・・・ではなくあとむ。

アシッド使いっぽいさだこちゃん。

低レベル回避聖で火に弱い、猫。

猫がいつもくっついていっている、チーパオ一族の乙える。

そして、最近顔を見せた「もーん」のラックス。



そんな個性的な11人の、長い長い夜が始まる。











「もーん」

そういいつつ会場に入ってくるラックス。

手には愛用のタイタンソード。

服は・・・。

「ラクーステクノおめっとー」

「ありがとだもーん♪」

ニッコリと微笑む 天然っぽい少女。

「でも遅刻やね」

「うん遅刻やね」

そう言ったのは、冷静君のお業とお業のサポート君のつとむ・・いや、あとむだ。

「んなことない」

そう言ったのは・・もう一人の遅刻者。

アロワナ。





「隊長、むこうの方たちははほとんどそろったようです」

「うむ・・そろそろ時間だな」

そう言って出てきたのは。



*ちょwww

*おはげさんやね



紫龍で話していたレベル90の・・・・・レイダンパゲ。



*かっけぇ

*あれが赤狩ますた?

*(・c_,・`(-c_,-`)ウン

*倒せそうっちゃ、倒せそうやね

*σ("ε";) ホントにありたまでいいのかなぁ

*様子見やね

*ありたまがレイダンを倒してくれる

*うん!(^^)



そんな破天荒なギルチャの中。

「(*・ェ・*)ノ~☆コンバンワ♪

えっと、4大セットあり、無しを交互にやっていきましょうか?」

「は・・・はい!」

そう言ったのは相手だった。



*あれ、チョガやね

*じゃあ、オレが倒す



そういったのはチーパオ族の乙える。



*じゃあ、σ(`ε´) が乙えるさんを守る



やはり、乙えるが来るとなると猫がサポートする。



「それでは〜」

「よろしくおねがいしまっす!」





そう言っていつものように壁際にくっつく。











「なんとかいけそうですね・・」

「ああ・・・」



RedHunterは余裕綽々のようだ。



だが・・思い知るだろう。



無名のギルドでも どのぐらいのpスキルを持っているのかということを。









*笛ふくぉ


そういったのはアロワナだった。

「みんなおk?」

「おk」

「おkk」

「うぃん」

「じゃあ笛ふくね」



すっと手に持ったアロワナ愛用の魔法の角笛。

!RedHunter様、準備おkですか?

!はい、おkです

!ムラシコ VS RedHunter 4大あり戦 5秒前



時はすぐそこまできている。



!3・2・1



本日1回目の始まりの鐘が鳴った。



!開始





右側に先制攻撃を仕掛けたのは・・マスターであり、紫龍のエース魔の純。

だが、そこにシュクチで走ってきた、あのレベル90の聖のぱげのホールドが純にあたり、純は後退する。

その近くには・・・お業がいた。

そんなお業にくっつき、



「rrちょうらい」





左側は・・・戦況が恐ろしく・・・。

「ぼすけて」

そう、rzをせがむありたま。

もはや、墓送りになると予知したRedHunter。

だが、それは甘い考えだった。



ひゅっ と風のようなものが飛んできたのだ。

しかも一つではなく・・・。

「な・・・」

二つだったりするが。



飛び込んできたのは、低レベル聖の猫。

そして、本来お業のサポート君な、あとむ。



その時、戦況は一気に変わった。



一人忘れてはならない存在がいたのだ。

それこそが、絶対的にレベルが低そうな魔、乙える。

だが、外見で見てはいけない。

この子には、最強の道具があったのだ。



それこそが・・・・・。



「火s・・・・・」







その後、戦況は相変わらず紫龍に向き、

結果、紫龍が勝利した。







「・・・隊長ぅぅ・・」

「・・・・・・」





魔の充実感

聖の激しい動き



数が少ないが、火力がある・・それが紫龍。



だが・・・

「弱点を見つけたぞ・・・」

一つだけ弱点を見つけた。





それは獣のように。

それは狩猟をする狩り人のように。

彼らは見つめていた、否、にらみつけていた。

そう。無名のギルド紫龍の弱点に。



「いいか、とにかくrzしながらでもボール打ちながらでも絶対に狙え」



それは使命でもあり、勝利につながる架け橋。



「そして、必ず我らに勝利を!!」



それはゲームでも命がけで何とかせねばならない。



!3.2.1・・・開始!!!



そして灼熱なる使命は再び、始まりを告げた。











「いてぇ」

といいながら引き下がってくる乙える。

流石にセットながらの反応。

そこの後ろからキュアを連続使用しているのが弱点が火の猫だったりする。



赤狩の底知れぬ火力から逃げていた二人は、あることを思い出す。



*あれ鳥は?

*ぇ、鳥いないじゃないか




そう「鳥」・・即ち バードがいないのだ。

必死に探しながらもこちらも負けずに重ねボールと死体ボールで強力な火力を生み出す。



そして、その鳥は平凡ながらもギルチャで問いを答えてくれた。



*ああ、ぼくしんじゃった







どこかで何かがこける音がしたようなきがする。



「これで・・勝利を手に出来るはずだ!!」



今度こそ、といわんばかりに重ねボールが飛んでくる。

それプラス。



*うお、沈黙

*うう、にぼし

*rzできないじゃないかぷんぷん





沈黙・・・。

それはバード最強の特技。

さらに、盗賊バードだとその効力は無限である。



但し、それでも弱点はある。









*なんとか範囲外からミサで

*ういん



そして純肌水は盗鳥がいるとは反対側にお業と共に行き、

盗鳥がいる場所には、猫や乙えるたちがいく。

プラスアルファで羽あり卵も。



「相手は少人数だ、何とか倒せ」



少人数でもやはりすばしっこい。

特に、猫は聖リリースを100%で出すことが出来る。

そこを、良いタイミングでアシッドクラウドを打ち出すのが我らがさだこちゃんだ。

その場所にボールを放ち続けるのが紫龍のサポーター役(?)のお銀。

d(゜-^*) ナイス と猫は視線を露にしつつ、乙えるの援護をしに、走り去っていった。









そして、数はいつの間にか歴然としていた。

その数を確認して、盗鳥を集中攻撃を開始した。



弱点は・・・「沈黙の微小範囲」。



そこを突けば、HPが少ない盗鳥ならすぐに倒れる。

そう。ただ倒れればいい。

一時的に沈黙を無くし、混乱させるのが目的だ。







そしてついに・・・



*やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

*<(T◇T)>うぉぉぉぉぉ!!!

*かてるじゃん

*おおおおおおおおお

*☆.。.:*(嬉´Д`嬉).。.:*☆

*ヽ(´□`。)ノ・゚ヤッタアァァアァン





と一人ひとり絶叫。











そしてスクリーンショット(SSと呼ばれる記念撮影)をとり・・

「ありがとうございました」

と挨拶をし、無事 突発模擬は終わりを告げた。





























1ヵ月後。

「[壁]/・x・)・x・)ノチャオ♪」

そう話しかけてきた、猫。

誰に対してか・・。

それは・・いつもの・・・。





そういつもの集会である。



「なんかだれかいるよ」

と猫が呟いた。

その視線の先には、なにやら紫のショートカットの少女が。



「こんばんわだも〜」

「ラックスもぼくの真似やね」



そう爽やかに話したのは、我らのレタスだったりするが。

























Fin☆